埼スタにそびえし赤き頂点!天下分け目の首位決戦

 東の浦和レッズと西のガンバ大阪。かつて日本代表監督だったオシム氏が「ナショナルダービー」とも形容した2チームの対戦が、シーズン終盤、しかも優勝のかかる1戦として行われることになろうとは。チケットはもちろん完売、そしてNHK総合テレビでも全国放送される大一番となったのが【2014年J1・第32節】浦和レッズ vs ガンバ大阪の試合でした。

 この日の舞台は浦和レッズのホームスタジアムである埼玉スタジアム2002(埼スタ)。2週前にはガンバ大阪がサンフレッチェ広島を下してヤマザキナビスコカップのタイトルを獲得した場所でもありますが、レッズの試合となれば埼スタの雰囲気は一変。最寄り駅となる浦和美園(うらわみその)はもちろん、スタジアムまでの道のりも赤だらけ。そしてスタジアムも当然のように赤、赤、赤。

20141122 埼玉スタジアム2002 / Saitama Stadium 2002

 浦和美園駅からまっすぐ歩いて到着するのが、アウェイ側のゴール裏となる南ゲートなのですが、そこも赤だらけ。青いユニフォームを身にまとったガンバ大阪のサポーターは、上の写真でいうところの左側、トイレがある一角に身を寄せるようにして開門を待つことに^^;

20141122 埼玉スタジアム2002 / Saitama Stadium 2002

 アウェイ側に乗り込むサポーターには辛い環境と聞いていたのですが、試合前はお互いピリピリした様子もなく穏やかな雰囲気。レッズのサポーターからは「(ガンバの袖スポンサー)でんって何なの〜?」「今日はどこから来たの?」とフランクに話しかけてくれました。※「でん」は焼肉の店 そんな南側広場には通常のスタジアムグルメの他にスイーツショップも出店していて、テーブルにかかるパラソルにはレッズのマスコットであるレディアとフレンディアの姿が。

20141122 埼玉スタジアム2002 / Saitama Stadium 2002

 一方でスタジアム横にある広場では、ジョギングをする人やボールを蹴ってる人など。大一番を控えたスタジアムのすぐそばで、のんびりとした空気が流れている。それもまたサッカーと埼スタが地元に根付いている証拠なのかもしれませんね。

20141122 レディア&フレンディア / Redia & Friendia

 カメラをもってスタジアムの周りをフラフラしていると、浦和レッズのマスコットであるレディアフレンディアを発見!慌ててカメラを構えたのですが、すぐにゲート内に引っ込んでしまって撮れたのは上の1枚だけ。ネットでの評判などを見ると相当な ニート レアキャラらしく、これ以降はイベントでも試合のハーフタイムでも姿を見せず。本当に貴重なタイミングに遭遇できました、、、。

20141122 埼玉スタジアム2002 / Saitama Stadium 2002

 チケットブースにも当然ながら完売の表示。因縁の対決であることに加えて、浦和レッズにとってはこの試合を勝てばリーグ戦優勝決定、ガンバにとっても逆転優勝を狙うために落とせない1戦とあれば必然の結果。

20141122 埼玉スタジアム2002 / Saitama Stadium 2002

 レッズ優勝の瞬間を見届けようと浦和サポーターも開門前から長蛇の列。これ、レッズのゴール裏ではなくて、アウェイのゴール裏に設けられたレッズ割り当て分の待機列ですからね。聞いた話では約6万人収容のところ、ガンバ側の割り当て分は2000人〜3000人分ほど。となると、残りは全てレッズサポーター。開門前から圧倒的な差を見せつけられました、、、。

20141122 埼玉スタジアム2002 / Saitama Stadium 2002

 それでも萎縮なんかしていたら選手にも、そしてチケットを入手できなかった他のサポーターにも申し訳ない。世紀の一戦を盛り上げるべく、選手入場前から声を枯らしてアウェイ席から応援するガンバサポーターたち。逆転優勝するためにはここで勝つしかない!

20141122 埼玉スタジアム2002 / Saitama Stadium 2002

 青と黒の旗、そして力強い声援の先に見えるのは、ひたすらな赤。

20141122 埼玉スタジアム2002 / Saitama Stadium 2002

20141122 埼玉スタジアム2002 / Saitama Stadium 2002

 レッズ側のゴール裏はですね。対岸に居るともう赤い壁にしか見えないわけですよ。レッズでは現在のところ大旗が禁止されているとはいっても、無数の小旗がはためいていて、それもまた脅威的。スタジアム一体となっての応援歌(チャント)は、多少のブーイングとかアウェイ側のチャントでは太刀打ちできないほどの圧倒感。人がたくさん集まって、一斉に声を出すことでこれだけの力が生まれるのだなと、改めてその凄さを感じます。

20141122 埼玉スタジアム2002 コレオグラフィー / Saitama Stadium 2002's Choreography

 この日はこれまで禁止されていたコレオグラフィーが解禁に。解禁明けということで?意外とシンプルなデザインでしたが、スタジアムの一体感が増す粋な演出。これはアウェイ側としても燃えるシチュエーションです。

 試合は緊迫したシーソーゲーム。浦和が圧倒して攻め込んでくるシーンがありながらもガンバの守備陣、そしてゴールキーパー東口の好守備で0点に抑えます。逆にガンバが攻め上げる場面では浦和の守備に阻まれ、そしてボールが繋がらず。このままどちらも譲らず引き分けかと思いきや、選手交代のタイミングで流れが変わり、均衡を破ったのはガンバの佐藤晃大。続けざまに倉田秋も得点し、終わってみれば浦和レッズ0-2ガンバ大阪という結果。赤くそびえる大きな壁を打ち破っての完勝、思わず涙が、、、。

20141122 埼玉スタジアム2002 / Saitama Stadium 2002

 隣のお姉さんとも前にいたお兄さんともハイタッチを繰り返して、ガンバ側はお祭り騒ぎ。首位に立つレッズとの勝ち点差を詰めただけで、未だ順位の変動は無いですが、それでも目の前での優勝を阻止する貴重な1勝、そして勝ち点3。まだ、まだまだ今年のリーグ戦は終わりません!

 試合後は何人かの方に身の安全を心配されたのですが^^; サポーター同士のトラブルも特になく、赤いレッズサポーターも青いガンバサポーターもそれぞれ次戦以降に期待を膨らませつつ浦和美園駅へ。

20141122 浦和美園駅 / Urawa-Misono Sta.

 浦和美園駅では、普段は使用されない臨時の3番線ホームも開放。大きな試合があるときだけ開放するとのことで、実際2週前のナビスコカップ決勝では使用されていなかったのですが、今回は特別。さすがナショナルダービーだなぁと実感しつつ、3番線ホームから埼玉高速鉄道に乗り込みました。

 さぁ、今年のJリーグも残すところあと2試合!

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